2008年度はコンソーシアム基盤整備事業として、
News Letterの発行(本年2月、8月)、HomePage
の充実を行って参りました。また、今秋、2008年度の大きな目標の一つであった「社会学系コンソーシアム規約」が成立いたしました。規約成立にあたっては、皆様より多くのお力添えをいただきました。あらためて深く感謝いたします。これにより、学術連合体組織として諸活動を推進するための基盤が整ったことになります。
その他にも、本年6月にはキックオフシンポジウムを開催するなど、社会学系コンソーシアムは着実に動き始めております。今後ともご支援・ご協力どうぞよろしくお願いいたします。
2008年キックオフ・シンポジウム開催
去る2008 年 6 月 7 日(土)、東京都港区の日本学術会議講堂において、社会学系コンソーシアム・キックオフ・シンポジウム「社会学・社会福祉学から見る現代と未来」が開催されました。当日は、社会学系諸団体からの多くの参加者で賑わいました。
シンポジウムでは、「「リスク社会」から現代を斬る」と「求められる社会福祉の未来像」の二つのパネルが設けられ、キックオフ・シンポジウムにふさわしく、それぞれのパネルで学界をリードする専門家による質の高い議論が繰り広げられました。
午前のパネルディスカッション「「リスク社会」から現代を斬る」では、最初に3人の専門家が登壇し、都市への人口集中という長期的な趨勢が都市社会に新たなリスクをもたらしていること(藤田弘夫氏:地域社会学会)、リスクの多層性を前提にして人々や社会が何をどのようにリスクとして捉えているかが今後の重要な研究の方向であること(小松丈晃氏:日本社会学史学会)、食品偽装やネット規制などリスクを判断する際の基準の曖昧さ等現代社会の問題点の提示と今後取り組むべき研究への展望(遠藤薫氏:日本社会情報学会)が提示されました。これに対して、山田昌弘氏 ( 日本家族社会学会 ) と今田俊氏(日本社会学会)が討論者として議論されました。
午後のパネルディスカッション「求められる社会福祉の未来像」でも、3人の先生方が社会福祉の現状と今後についてまず議論を展開されました。経済格差や貧困の深刻化、貧困の原因や様態に新たな側面がみられること、また社会福祉が経済格差や貧困問題に対応できなくなってきていること(阿部彩氏:福祉社会学会)、外国人労働者やネットカフェ難民などに見られる「社会的排除」を解消するために地域社会が積極的役割を果たすべきこと(三本松政之氏:日本地域福祉学会)、社会福祉の今後の発展のためには社会福祉に携わる人材育成のあり方についての具体的な提言が必要(白澤政和氏:日本在宅ケア学会)といった議論が提示されました。その後、日本社会が抱える社会福祉の需要という観点からの討論(古川孝順氏:日本社会福祉学会)がなされました。
最後に、ディスカッション「社会学系コンソーシアムの可能性」では、社会調査士のあり方、研究資金面などコンソーシアムを通じた政府関係機関への訴えかけ、コンソーシアムに対する今後の期待など、今後の社会学系コンソーシアムの展開について様々な方面からの議論がありました。
シンポジウムの詳細は、本年度の『学術の動向』にて紹介されます。
社会学系コンソーシアムでは、今後、年に一度このようなシンポジウムを開催する予定です。ご意見など、お寄せください。

社会学系コンソーシアム キックオフ・シンポジウム 2008.6.7